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ボローニャ2013(旅行編①)

 今回から、イタリア6泊8日間の旅の模様を記していきたいと思います。
 旅行中、このブログのために毎日の出来事をメモしておこうと思った瞬間もありましたが、面倒だったので書きませんでした。がんばって記憶をたよりに書いていきます。

 成田空港を出発する飛行機が14時半発くらいだったので、12時には着くように家を出ました。恥ずかしくもありうれしかったのが、父が空港まで送りに来てくれたこと。もしもひとりで空港に来ていたら、空港の窓から見える飛行機とかの写真を撮って、Facebookに「これからイタリアへ出発しまーす」的なコメントを添えて投稿してしまうところでした。それをやる方がいろんなアピールが垣間見えてもっと恥ずかしいことになっていたと思います。

 空港で心配だったのが搭乗手続き。まずはe-チケットとかいうのを手に入れました。電車の自動精算機みたいなタッチパネル式の機械が空港内にはたくさんあって、そこにパスポートを入れてタッチパネルで進んでいくと、本物のチケットが出てきます。画面は英語でしたが側に係の人がいて教えてくれました。空港でチケットを取得するので、旅行前に航空券を紛失する心配はないというわけです。
 この時点ではまだスーツケースは持ったまま。次に指定されたカウンターに行ってチケットやパスポートを提示、荷物を預けます。次にどこに行けばいいかはそこの案内の人が教えてくれます。教えてくれなかったら尋ねれば多分教えてくれます。
 もう持っているのは手荷物のみ。身軽になったところで、出発までたっぷり時間があったので空港内のカフェに入り、父とふたりで軽食を頂きました。そこで父とは「周りに何もない成田空港で自分がもし働く場合」の、生活におけるメリットやデメリットについて話し合いました。(結論、メリット:特になし。デメリット:メリットがない。)

 食事を終え、われわれは搭乗ゲート的なところに向かいました。ここで父とはお別れです。よくわかんないけど、父と握手をしました。父親と握手することもなかなかないことですが、それ以前に誰かと握手をすることが最近なかったので、なんか変な感じでした。握手というものの記憶をずっとなくしていて、やっと思い出したような気がしました。
 手荷物に入れてはいけないものがいろいろとあるので最終チェック。液体はすべて100ml以下の容器に入れて密閉し、決められた容量の透明なケースに入れなくてはなりません。スーツケースが何らかのトラブルでちゃんと届かないこともあるそうなので、1泊分の洗面用具は手荷物にも入れておきました。ペンケースに入れていたカッターとハサミはあらかじめスーツケースの中に移動しておきました。
 金属探知器のゲートの方に進入。スーパーのレジみたいにいくつかの列ができていて、その内の一つに並びます。長机に置かれたカゴの中に荷物をのせ、上着をのせ、ベルトも外してのせました。カメラやケータイはわかりやすいようにカバンの外に出して、前の方に送ります。これがけっこう忙しく、通過したあとは次の人が来る前にすぐに荷物をしまい直さないといけないので、ベルトを巻き直す暇がありませんでした。ベルトくらいは付けたままでもよかったのかもしれませんが、念のため最初から外しておくと良いと思います。

 チケットに書いてある番号の搭乗口に向かいます。空港内にはディスプレイがいくつもあり、それで自分が乗る便の時間と搭乗口の場所が常に分かるようになっています。僕は800回くらい確認して自分の番号の場所に向かいました。空港ではその搭乗口が急に変わることが頻繁にあるそうなので、何度も確認した方が良いと思います。電車でいうと、自分が乗る電車の乗車ホームが2番線から7番線に変わりました、みたいなことが普通にあるということです。
 このときは場所の変更こそありませんでしたが、飛行機の出発が遅れました。予定より1時間くらい多く待ったと思います。到着を待っている周りのベンチには日本人ツアー客らしき人々が大勢いたので、途中まで気楽に待っていましたが、自分の場合はローマに着いたあと乗り換えがあるということを思い出した瞬間、急に冷たい汗が吹き出ました。このままローマ発の飛行機に間に合わなかったら自分は一体どうなるのか? ローマから徒歩でボローニャに向かう満身創痍の自分の姿を想像している間に、搭乗開始のアナウンスが流れました。

 航空チケットとパスポートを用意して列に並びます。美術館の入り口のシステムに似ている気がしました。服の下に巻くパスポートケースなどがよくありますが、結構パスポートを提示する機会は多いので、取り出しやすいところの方が何かと便利な気がします。僕はカバンのポケットの中のフックとパスポートケースとをチェーンで繋いでいました。
 1時間遅れで出発するものと思い込んでいましたが、もともと搭乗時間が離陸時刻の1時間前くらいだったので、うまいことプラスマイナス0になり、イタリアへの出発は順調な旅立ちとなりました。

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「これからイタリアへ出発しまーす」
by msk_khr | 2013-06-19 21:35 | ボローニャレポート

ボローニャ2013(準備編③)

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 前回の続きです。当ブログのアクセス解析を見ると、近頃「ボローニャ」関連のキーワードでここへ訪れてくれる方が増えているようでうれしいです。自分が去年、ボローニャのことをインターネットで猛烈に検索していたとき、最近のリアルな体験記があまりに少なかったので、自分が書くことで少しでも誰かの助けになれたらと思って書いています。あくまで個人的な体験記ですので、「こういう人もいるんだな」程度に軽く読んでいただけるとありがたいです。
 さて、そろそろボローニャの旅行記に移りたいのですが、伝えるべき大事な事柄がまだ残っているので、準備編の最後に「その他」の持ち物について書きたいと思います。ボローニャ展対策というよりも旅行対策としての持ち物です。

 スマートフォン。片時も手放しませんでした。便利すぎて、もはやパスポートよりも役に立ったかもしれません。とにかく地図です。絶対に必要だと思います。いろいろな地図のアプリがありますが、方向音痴のぼくにとって目的地の場所と現在地、そして「自分が今向いている方向」を示してくれるそれらの機能に500回は助けられました。もちろん盗難にも気をつけて、ケースを付け、腕に巻ける(そしてすぐに取り外せる)ストラップを付け、ほとんど曲がり角で確認する以外はアプリを起動させたままポケットの中で握りしめていました。
 海外でスマホを使う際に気になるのがパケット料金ですが、ぼくが使ったauのiPhone5は海外ダブル定額というのが特別な契約なしで用意されており、スマホ上の簡単な設定を行うだけでauが提携しているイタリアの事業対象社に繋いでくれました。たぶん「TIM」「WIN」「3IT」という3社のどれかです(どこに繋いでいるかは画面に表示されます)。スマホの機種やキャリアによって対象社が変わってくるかもしれないので、念のため繋いでよい会社を携帯会社のサイトから確認しておいた方が良いと思います。少し古い機種だと現地で通信会社を手動で選択、設定しなければならないこともあるようですから注意して下さい。

 海外ダブル定額は1日にどんなにパケット通信をしても最大1,980円、または2,980円です(「1日」の話なのでこれでも高いですが)。僕が1週間、ガンガンに道ばたでマップを見た結果、海外分で請求された金額は約15,000円。思ったよりも少なかったです。もし提携外の通信会社に接続していたら48万円請求されていましたが、ちゃんと割り引かれていました。日本で使用していても月のパケット料金が割り引かれていなかったら70〜90万になっているので、むしろ少ない方です。タブレットでも、スマートフォンでもどちらでも良いので、それらの便利ツールは絶対に持っていくべきだと僕は強く思います。
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 イタリア語と英語の本。僕はとりあえずイタリア語のCD付きの初心者用の本を買いました。はっきり言うとほとんど役に立ちませんでしたが、こんにちは、ありがとう、すみません、お願いします、などの最初の10ページくらいまでに載っている単語だけ理解しておくことと、1〜20、30、50、100くらいの数字を聞き取れるようにすること、あとは同じことを英語でも言えるようにすることだけで良いと思います。イタリア語は一度もイタリア人と会話をしたことがない人がいきなり街で使えるほど簡単ではありませんでした。ただ、「見たことある」「聞いたことある」ような言葉が多いと、看板やなんかを見たときになんとかその意味を知ることができます。
 でも、イタリア語と英語、どっちを多く勉強した方が良いかと聞かれたら、結局は英語かなあと思います。ボローニャの街ではほとんど英語は使いませんでしたが、見本市会場ではほとんどイタリア語を聞きませんでした。せめて自分の作品を説明するための重要なキーワードや、プロフィールに関わる単語くらいは覚えておいた方が賢明だと思います。

 ガイドブック、イタリアの「地球の歩き方」。ボローニャのページは少ないですが、イタリアの文化や全体的な旅の情報、地図などが幅広く載っているので、大変役に立ちました。特に列車の切符を買うとき。このときはiPhone5よりも数段役に立ちました。ちょっと分厚くて重いですが、僕はこいつと、簡単な言葉が日本語=伊語=英語で並んで載っている小さな本を常にカバンの中に入れて歩いていました。
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 服装について。見本市でいろいろな人と会うし、入選者はちょっとしたインタビューの撮影もあるし、でも旅行だから多少動きやすく・・・とか考えると、意外と服装が悩むところです。男の自分はシャツ×2(グレーと白黒ギンガムチェック)、ズボン×2(濃紺デニムとベージュのチノパン)、靴×2(黒スニーカーと黒革靴)、黒カーディガン×1、紺チェックジャケット×1、雨用フード付きのグレーのパーカー×1、その他下着類、という感じで行きました(詳しく書きすぎ?)。気候は東京の春と変わらないと聞いていましたが、本当のところは分からなかったので、すぐに脱いだり着たりできるものを。見本市では革靴、観光はスニーカー、などと考えてのコンボです。靴に関しては結局革製のスニーカー1足でいいなと思いましたが、それ以外は完璧にちょうど良かったです。
 見本市初日に日本の関係者が集まる食事会がありますが、特にきちんとした服装である必要はありませんでした。美術館に行くようなレベルの服装がちょうどいいと思います。

 パスポートケースはスキミング防止の財布型ケースに入れて、ショルダーバッグの中、チェーンでも繋いでおきました。小銭入れも別にしてカバンと接続。財布にはユーロ札をいくらか。
 ユーロの両替は三菱東京UFJ銀行の自動両替機でできました。10ユーロ冊数枚と5ユーロ冊数枚がパックになっているので3パック入手。財布と腹巻きタイプのケースに分けて保存。イタリアはスリが多いことで有名ですから、大事なものは自分の体側に集めて、貴重品が入っている部分を常に意識し続けながら行動しましょう。

 他にも洗面道具やデジタルカメラなど、持ち物をすべて挙げればきりがないのでここでは割愛しますが、次回からの「旅行編」の中で何かまたアイテムの紹介があるかもしれません。
 ボローニャの旅から2ヶ月も経ってしまっているので余すところなく、とまではいきませんが、なるべくこれから行く人がイメージしやすいように、頑張って思い出していこうと思います。
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by msk_khr | 2013-05-31 00:44 | ボローニャレポート

ボローニャ2013(準備編②)

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 前回の続きです。
 航空券、ホテルの予約、海外で使用可能なクレジットカードの他に、僕が出発までに準備したものは、パスポート、作品ファイル、入選作品の新しい場面の原画、会場の掲示板に貼る用のポスター、入選作品を絵本にした場合こうなりますよ、というのがわかるような試作品(絵本業界ではダミー本と呼ばれることが多いようです)、名刺、旅行用カバンやその他ガイドブックなど携帯品です。
 順番に説明をしていきます。

 パスポートは10年分のを新しく作り直しました。一度大学生のときに作っていたのですが、10代の頃だったので有効期限が5年のものしか作ることができず、去年の時点で使えなくなってしまったからです。ちなみに、イタリアに入国するにはパスポートの有効期限が90日以上残っていないといけないようなので、注意が必要です。
 パスポートができるまで1週間ほどかかったと思います。市役所的なところでパスポート申請用紙や住民票、戸籍謄本を手に入れて、家で丁寧に申請用紙に記入、顔写真を貼って地元のパスポートセンターへ。今までの古いパスポートも持って行きます。これがどこを探そうにもちっとも見つからなくて大変でした。
 パスポートセンターはめちゃくちゃ混んでいるという噂を聞いていましたが、平日の午前中に行ったら割とすいていました。その場で申請書類に記入したりすると、その間に長蛇の列になる恐れがあるので、家でゆっくり書いておいた方が良いです。数日後に出来上がったパスポートを取りに行く際、16,000円が必要なのでご準備を。

 作品ファイル。大学を卒業してから制作したリトグラフや鉛筆画を網羅した、最新版のポートフォリオを作りました。作品の画像やキャプションをプリントしてリング式クリアファイルに入れた、かなりしっかりしたものです。しかしほとんど使いませんでした。出版社の方に作品を見せる機会はありましたが、雰囲気的には「絵本に関するもの」だけを用意するだけでよく、あまり膨大な量の作品を見せられても見る側は疲れてしまうと思います。後ほど説明する原画やダミー本の方が役に立ちました。そもそも僕はファイルの中に入れる英語版のプロフィールを作り忘れていました。
 しかし、ボローニャに来ている他の日本人作家の方と会場でお話をさせてもらったときには、自分の由来というか、ここまでに至る経緯のようなものを説明するために役に立ったと思います。
 出版社のブースで作品を見せている人の中にはポートフォリオを見せている人もたくさんいたので、絵本を想定したストーリー性のある作品をたくさん作っている人は、ちゃんと用意しておいた方が良いと思います。
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 入選作の他の場面の原画があった方がよい、という話をどこかで聞いたので、新しく描こうと思いました。いくつかアイディアを膨らませて、3場面くらい用意しようと思いましたが、その他の準備が予想以上に忙しく、理科室の1場面しか描くことができませんでした。完成したのは出発日の朝。本当にギリギリでしたが描ききってよかったと思います。これで少しだけ売り込みの武器として恥ずかしくない状態に持っていけました。

 会場には自由にポスターやポストカードを貼っていい掲示板がある、ということも小耳に挟んでいたので、僕はA3サイズのポスターを作りました。このポスターに使おうと思っていた作品もまだ出来上がっていなかったので、こちらは原画よりも早めに制作しました。正直ポスターに関しては効果があったかはわかりません。でも作りたいから作りました。もしかしたら絵を見て興味を持ってくれる人がいるかもしれないので、ウェブサイトのURLも入れておきました。

 そしてダミー本。本の状態になっていないと見てくれない出版社もある、という文章をネットサーフィン中に目の端に捉えたので、入選作5枚を小冊子にまとめました。テキストもあった方がいいかなあ、とも思いましたが、英訳に自信がなかったし、レイアウトも難しくなるので諦めることに。もしかしたら配ることになるかも?と思い20冊ほど作って持っていきましたが一切配らず。出版社に渡せるような空気でもなかったので、持っていくのはもっと少なくて良かったと思いました。

 最後に名刺。英語で書いた名刺を持っていなかったので新しく作りました。片面に名前と電話番号、メールアドレス、サイトのURL。もう片面に入選作の絵を1つ配置。この名刺は大変役に立ちました。出版社の方や、現地で知り合った作家の方や、はたまた今回の審査員の方々とも、何人かと名刺交換させていただきました。絵は絶対に入れておいた方が良いと思います。絵があったおかげで「あ〜、あの絵の方ですね!」という感じになり、そこからお互い会話が弾みます。あと自分はうっかり忘れていましたが、電話番号は「+81」で始まる国際用で記載しておいた方がよいと思いました。ほとんどの作家さんの名刺がそうなっていました。

 ポスターと名刺は印刷品質の良いオフセット印刷で注文。冊子はあまりコストのかからないオンデマンド印刷で作りました。利用したのはグラフィックという印刷通販の会社です。
 以前「トレモロ」や「未来研究」を作ったときも利用させていただきました。他の会社に比べて少し料金は高めかもしれませんが、選べる紙の種類が断然豊富なので気に入っています。まったく編集を必要としない「完全データ」という状態で入稿するのですが、ボローニャ用のものを作る前に自分で本を作っていて本当に良かったです。あまり手間取らずに済みました。
 ただ、ダミー本だけは入稿するときにデータが破損してしまい、もう一度送り直すというトラブルがあったおかげで、出発当日の朝に商品が届く羽目に。前日は眠れなかったです(というか原画を描いていたのでそういう意味でも眠れませんでした)。オンデマンド印刷であれば3日ほどで届きますが、くれぐれも入稿はお早めに・・・。
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↑出発の3日前の作業机の様子。机の上の乱雑具合と頭の中の混乱具合がリンクしています。

 
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↑次の日。ポスターが無事に到着したのでほっと一息。原画は残すところあと3分の1。右にあるのはダミー本の試作品。

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↑出発当日の朝に完成。分子模型を描き加えたくなったので、思い切って買ったものの多分もう使わないでしょう。

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↑ちらほら載せていますがこれがダミー本です。非売品。他の場面を加えて、そのうちちゃんと絵本にしようと思っています。新しくテキストも作ったのでお楽しみに。

 次回は持ち物や服装など、いろいろと揃えて便利だったものについて書きたいと思います。
by msk_khr | 2013-05-15 19:30 | ボローニャレポート

ボローニャ2013(準備編①)

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 ボローニャの旅に関して最も大変だったといっても過言ではない、あらゆる準備のことを書きます。海外に一人で行ったことがなく、ボローニャブックフェアにも一度も行ったことがない人に向けたリアルな記録です。

 ボローニャ国際絵本原画展の入選者の名前が、なんの予告もなしにBologna Fiereのサイトに発表されたあと、その数日後に板橋区立美術館の方から確認の電話がかかってきます。正規の発表がローマ字での発表だったので、日本語での表記の仕方を尋ねられました。僕は本名で活動しているので「見崎彰広でお願いします」と答えたのですが、なぜか全く伝わりませんでした。というのは、ペンネームがどうこうという話ではなく、聞かれていたのはふつうに「Misaki Akihiro」というのはどういう漢字を書くのかということだったからです。目からウロコでした。言われてみれば応募書類に日本語は一切使っていなかったので、一字ずつ説明しました。ちなみに一番説明するのが難しかったのは「彰」です。そして難しいと感じた順に僕の名前を並べ替えると「彰崎広見」になります。まったくどうでもいいですね。
 他に聞かれたのはボローニャに行くかどうかとか、もうホテルや航空券をとったかということだったと思います。まだ何も準備をしていなかったので、とにかく一刻も早くホテルの予約をしてから、そのあと飛行機のチケットを取るように、とのアドバイスを頂きました。

 それから2ヶ月間、僕の頭はボローニャのことでいっぱいになりました。
 まずは航空券とホテルの予約。いや、その前にいつからいつまで行くのかを決めなくちゃいけない。それからイタリア語と英語の勉強もしなければ。海外旅行のために必要なものは?売り込み用の原画とダミー本の作成もある、パスポートの期限も切れてるから作り直す必要がある。やばいぞ、お金はどうする?etc・・・。

 とはいえ悩んでる暇はあまりないので早速行動開始。見本市の開催期間と重なるように2、3日多めに日程をとることにし、H.I.Sのサイトにいき航空券の自動見積もりで予算を確認。ただし、ネットでそのまま予約するのは僕のようなずぶの素人にはまだ早いと思ったので、地元のH.I.Sの店舗に赴いて事情を話し、航空券をとっていただきました。イタリアの航空会社アリタリア航空、成田からボローニャに飛ぶ飛行機・・・は残念ながら存在しないのでローマ乗り換えで往復18万強。飛行機にも乗り換えがあることを初めて知った僕としては絶対に乗り換えを間違えたくなかったので、最もシンプルで安心であろう道を選びました。他にもドイツ経由やらオランダ経由やらありましたが、それらはもっと海外旅行に慣れてから候補に入れようと思います。
 ツアーがあったらいいなと思っていたのですが、それがあるのはローマやフィレンツェなどの有名観光地ばかり。イタリア第7の都市ボローニャはツアーに組み込まれてなどいなかったので、ここで私の一人旅の実刑が確定。ホテルもネットで目を付けたところを取ってもらおうと思ったのですが、H.I.Sのそのホテルの持ち分的なものはすべてリクエスト済みとなっており、そのホテルに泊まるとするならば自らインターネットで予約せねばなりませんでした。
 
 (この辺の時間軸に関してはいろいろと入り組んでいて、H.I.Sに行く前にまずBooking.comというサイトでとあるホテルに目星を付けました。試しに予約フォームを進んでいったら決済の画面で唖然とします。支払いは現地のホテルで行うのですが、予約の保証のためにクレジットカードの番号の入力が必要で、しかしそのホテルには自分が使っているJCBカードが対応していなかったのです。他の会社の新しいカードを作っている間に泊まりたい部屋が奪われることを懸念した僕は、代わりに旅行会社から予約をしてもらおうと考えたわけです。しかしそれが叶わないことがわかったとき、僕の焦りは最高潮に達します。)

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 ネットでホテルを予約するためには国際的に使える他のクレジットカードが必要、ということで調べたら、最短即日発行のカード会社があったのでセゾンパールカードというのを申し込みました。カードの到着は郵送だと3日ほどかかるようですが、家の近くにカード受け取りセンターのあるショッピングモールがあったので、翌日には受け取ることができました。
 家に戻ってホテルの予約。宿泊初日の到着時刻が夜の11時を過ぎる予定だったので、予約フォームの備考欄に念のため、"On March 22, I am going to arrive after 23:00 at a hotel."と記入しておきました(3月22日に、私はホテルに23:00以降に着く予定です。みたいな意味)。チェックインの時刻が14時となっていたので、あまりにも到着が遅いと予約を取り消されてしまうんじゃないかと思ったからです。結局その心配は無用だったわけですが。

 ホテルについてですが、ボローニャで何らかの見本市が行われるシーズンはホテルの料金が高騰します。2月の初めに予約サイトでボローニャ駅周辺のホテルを検索したところ、6泊で20万、30万のところばかりでぞっとしました。しかもそれでも残り1部屋とか2部屋とか、リアルタイムで空き室がどんどんなくなっていきます。少し郊外で6泊6万くらいのところも見つかりましたが、僕はボローニャ駅のど正面のメルキュールというホテルのシングルに決めました。6泊10万円でしたが、方向音痴な自分が絶対迷わないことと、見本市会場とボローニャの中心部にどちらも徒歩圏内という条件を踏まえるとここがベストでした。
 6万の部屋は「ドミトリー」となっていて、よく意味がわからなかったので調べたところ、相部屋的なものだったのでやめました。

 次に取りかかったことはパスポートの再取得ですが、このまま書くと長くなりすぎるので、また次回にまわすことにします。
by msk_khr | 2013-04-20 23:33 | ボローニャレポート

ボローニャ2013(応募編)

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 イタリア・ボローニャから帰国してから、アルバイトが週7で埋まっていたので、ボローニャについて書く時間をなかなか割くことができませんでした。
 これから書くのは日記というか、ボローニャ国際絵本原画展に入選し、それをきっかけにボローニャに行くことを考えている人の役に少しでも立てるように・・・、といった感じの、今回の自分の体験談です。長い話になるので、いくつかに分けてつらつらと書こうと思います。

 旅行中の話を早くしたいところですが、その前にまず、コンペに応募するところから僕は結構苦労したので、応募上の注意点を考えつく限り書きます。

・「ボローニャ」の応募〆切はだいたい9月の終わりから10月の初め。何月何日になるかは年によって異なります。板橋区立美術館のボローニャについてのサイトを見れば最新情報を確認できるので、チェックしてみて下さい。2013年の日本での巡回展が開催されている間に2014年の応募は締め切られてしまうので、注意が必要です。(板橋区立美術館のボローニャについてのサイトはこちら

・作品についてのキャプションラベルを絵の裏に貼ります。作品の裏にものを貼るというのは、ある意味作品に傷を付けることと同じですのであり得ない話ですが、作品はペラの状態で送ることになっているようなので自分は仕方なくマスキングテープで貼りました。原画を大切にしたい人はあとで剥がせるような弱粘着性のテープで貼りましょう。といっても審査中に剥がれないようにしっかりと付ける必要もあります。気を使いますね。

・作品の返却は勝手にはしてくれません。返してもらうためには入選するか、その年のボローニャ見本市に実際に足を運んで受け取るか、返却を希望する旨をメール(英語)でボローニャの見本市事務所に送って、郵送してもらう必要があります(入選・落選がわかってからでも間に合うようです)。英語のメールを送るなんて大変なので、入選するように僕はとにかく祈り続けました。

・僕は作品を郵便局からEMS(国際スピード郵便)というシステムでイタリアに送りました。東京からだと順調にいけば4日で届きます。料金は2000円弱でした。注意すべき点はボローニャ展の応募用紙としてダウンロードする宛先用紙と、EMSラベルをふたつとも荷物の表面に貼るということと、イタリアに物品を送るには税関告知書(CN23)が3枚必要なのですが、2枚まではEMSラベルの袋に最初から同封されているので、追加で1枚入れてもらうこと(コピーでもいいし、ネットからダウンロードもできます。僕は局員さんに頼んで1枚多く付けてもらいました)。ちなみにイタリアへは「インボイス」という、物品を送るときに税関への申告・検査などで必要となる書類が「商業物品の場合」1枚必要らしいですが、応募するイラストレーションは商業物品ではないので、インボイスの添付は必要ありませんでした。(日本郵便のサイトはこちら

・入選の発表は1月の終わりから2月の始めにネット上で発表されます。いつ発表されるかの告知は特にないので、時期が近づいてきたらこまめにボローニャ展のサイトをチェックしましょう(Bologna Fiereのサイトはこちら)。発表の翌日あたりに板橋区立美術館の方から電話がかかってきて、日本語での氏名の表記の仕方やボローニャ見本市に訪れるかどうかについて確認されました。

 応募に関して気をつける点はこんなところだと思います。自分も応募するときにいろいろ検索して調べてみましたが、ボローニャに関する記事は思ったほどたくさんはありません。この記事がこれから応募する人に少しでも参考になればうれしいです。

 次回は入選が決まってからイタリアに出発するまでのことを書きます。
by msk_khr | 2013-04-08 20:04 | ボローニャレポート