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memo

トレモロについてのはなし③

 「2012年5月17日のドローイング」について。
 これは日頃描いているドローイングをそのまま載せたものです。自分の中では特に気に入っているドローイングというわけでもなく、モノクロ印刷にしたら「銀河拾い」に合いそうだったので収録しました。
 原画は黒い紙のノート(ちょうど100枚。先日最後のページを書き終えました)に色鉛筆で描いたものです。それをスキャナーで取り込んだものをこちらに載せてあります。
 2012年5月17日がどんな日だったのかはもう覚えていませんが、こんな絵を描いていたんだ、と自分で不思議に思ってしまいます。

 「六つの質問」について。
 テキストの作品の中では一番最後に、一番短い時間で作ったものです。なにか毛色の違う感じのを入れたいと思って書きました。作品としての完成度は自分でもよくわかりませんが、「毛色の違う感じ」という意味では成功したかなと思います。マイナーなアルバム曲のような雰囲気をかもし出しています。
 裏から透けて見えるドローイングに、テキストがぴったりと収まって気持ちがよいです。

 「2011年8月17日のドローイング」について。
 気に入っているドローイングを、本に収録する候補として試しに印刷してみたものがいくつかあり、これもそのうちのひとつです。一度はボツになりましたが「六つの質問」に合いそうだったので復活を遂げました。元のドローイングはこちらに載せてあります。ロルバーンというノートに楕円定規と鉛筆(正確には太い芯のシャープペンシル)で描いた絵です。

 「○○年○月○日のドローイング」というタイトルはなんのひねりもないですが、シンプルでいい、と思っています。
 いしいしんじ著の『麦ふみクーツェ』という本の中で、「○月○日のスクラップブックより」という段落が何度か挿入されるのを参考にしています。主人公が雑誌の切り抜きをスクラップブックに貼るのを日課にしていて、いろいろな新聞記事が物語に関わってくるのですが、目次に「○月○日のスクラップブックより」という文字が連続で繰り返されるのがすごくかっこいいと思ったのです。今回ちょっとドローイングの分量が多すぎたのは反省点ではありますが・・・。
 『麦ふみクーツェ』は音楽(とくに吹奏楽)に関するお話なので、「音楽の終わり方」を書くにあたっても影響を受けていると思います。それについてはまた来週書くことにします。

〜次回へつづく〜
by msk_khr | 2012-07-29 02:40 | 本について