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あけましておめでとうございます

 年末年始に帰省した。といっても感動的な出迎えは一切なかった。地元での仕事帰りに食料をいただきに実家に寄ることが度々あったからだ。以前僕が過ごしていた6畳間の半分以上は物置と化し、整理上手な父と姉の手によって空間が素晴らしく有効利用されていた。

 実家ではとにかく何もすることがない。文庫本を持ってきたものの全く読む気がしなかった。エスキース帳はどうせ何も描かないだろうと思って東京の家に置いてきた。仕方なく僕は池上彰が視聴者の質問に次々と答えていく、とても正月らしくない生放送番組を見ることにした。そして社債と国債の違いについての解説を聞いている間にさっくりと新年を迎えた。その後僕は姉が所有する「魔法陣グルグル」を読みながら2日間の時を過ごした。
 「グルグル」は小学生の頃に僕が熱心に読んだマンガだ。自分では意識していなかったが、今の僕の絵は「グルグル」にかなり影響されていることに気がついた。最近よく作品に登場させる人物の顔の丸み加減や頭身バランス、服の形の好みはおそらく「グルグル」から来ている。その他にも影響を受けた作品はたくさんあるが、「影響を受けた」と意識しないレベルで僕の美意識をかたち作っていたもののひとつは間違いなく「魔法陣グルグル」だ。

 もうひとつ、自分の好きな世界観を決定的にしているであろう作品がある。「ふしぎの海のナディア」だ。これも僕が小さい頃に熱心に観ていたNHKのテレビアニメである。数年前に僕は家のCDプレーヤーからものすごく懐かしく感じるメロディを耳にとらえた。あまりの懐かしさに一瞬動けなくなったほどだ。その曲の正体は「ナディア」のエンディングテーマだった。母がなぜか「ナディア」のオリジナルサウンドトラックを所有していたのだ。アニメのストーリーはもうほとんど忘れてしまっていた。
 「グルグル」同様、自分をより深く知る何かが「ナディア」の作中に示されている可能性は大いにある。こうなったら早急にTSUTAYAに行って「ナディア」のDVDを借りねばならない。しかし前に一度同じことを決意し、2巻だけ借りたものの金銭的余裕がなくなって断念したという苦い思い出があった。お金がなくては仕方がない。思い出にひたる前にきちんとした生活を送ろう。4月から新しいアルバイトを始めることにしたので、それまでの辛抱だ。

 そして僕は3ヶ月の間、ものすごく熱心にYouTubeを見ることに決めたのである。
by msk_khr | 2011-01-03 21:58 | 日々のこと