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memo

感激

昨日はリトグラフの研究所にお客様がいらっしゃった。
宮山香里さんだ。ずっと憧れていた人だった。

中学生の頃に宮山さんが絵を担当した本「童話物語」を読んで以来、僕は作者の向山貴彦さんと宮山さんのファンになった。それまで誰かの作品を見たり読んだりして心を動かされることはあったけれど、作品の「作者」に興味を持ったのはこのときが初めてだった。
作者の名前をインターネットで検索して、ホームページを見た。そこには創作の秘密や作者の日常が綴られていて、本を読むのと同じくらい夢中になった。作家っていいなあ、と思った。「童話物語」は自分の視野をものすごく広げてくれて、僕の将来を創作の道に導いてくれた原点のような存在だといえる。

いま通っている研究所に行くきっかけを作ってくれたのは宮山さんだ。彼女は「童話物語」の挿絵とは別に、少し視点を変えた外伝的な絵をウェブサイトで公開していた。それらの作品がまた素晴らしく、初めて耳にする「リトグラフ」という不思議な響きの版画に僕は興味を持った。
はじめてラール・ヴェリテに見学に訪れた日、他の工房も見てきたらどうかと勧められたが、そのときにはもうここに決めていた。研究生の方々の作品のクオリティがとても高かったのもあるけれど、なによりそこは宮山さんが通った工房だったからだ。

宮山さんは現在イタリアのミラノにて活動中なのだが、久々に日本に来ているとのことで工房の先生がお会いする機会を僕のために作ってくれた。夢と現実がひとときだけ繋がったような気がした。宮山さんのファンであることを公言していてよかった・・・。

とても話しやすい方で、いろいろな話を聞かせていただきました。
ずっと憧れだった人と、まさか一緒にお酒が飲めるとは思いませんでした。お忙しい中、本当に本当に感謝です。

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「童話物語」の1ページ。著作権のことが心配なのでぼかしてますが、「その世界の時間」、「その世界の通貨」、「その世界の距離」などといった緻密な世界設定にも心を奪われました。


イタリアでの展覧会を控えている宮山さんはまたすぐに発たれるとのこと。いやはや、かっこよすぎますね。
宮山香里さんの素敵なサイトはこちら
童話物語」は全国の書店で文庫版が購入可能です!

自分もいつか、本とか出版したいな〜・・・。
by msk_khr | 2009-10-31 01:11 | 日々のこと